横型エンジン…元祖スーパーカブ50のビジネスバイクやレジャーバイクのモンキー等に代表されるホンダの名機!
まずはエンジンを触って、このエンジンの性格や本質を学ぶことからスタートです。
私のエンジンの師匠である田中エンジニアリング(故田中和也氏)が得意とするエンジンでそれ故に私は商売上ぶつからない様にと、たまたまエイプ等の縦型エンジンでのレースが流行りだしたころで、横型は全て田中エンジニアリングに振っていたために、まったくもって横型を知らなかったのです…
ところが2010年に突然、師匠は他界され取り残された私は横型を知らないまま、触らないまま縦型専門で行こうかと決意したのですが、田中エンジニアリングと私の所(ハングアウト)を知っているユーザーたちは、常に横型もやらなければ駄目だよと…、そしてホンダからのGROMの登場と前出の
のやれっ!!の言葉に重い腰を上げたのです。
実際にエンジンを触ろうと決心すると不思議なくらいエンジンが近寄ってきます。
都合のいいことに最初に近寄ってきたのは6Vのカモメカブ
納屋保管のレストアからです。
キャブレターの清掃でエンジンはかかったのですが、せっかくなのでバラシで見て組み直し
その後はモンキーの社外ボアアップ、モンキーエンジンのレーサー、他人が作って壊れたマグナ50
次々と横型のエンジンが入庫…
スタンダードな歴史あるエンジンを触ってみて、いつものレース用縦型エンジンさわって
デメリット、理にかなっている部分をいろいろと考察
古き良きもの、最新技術のいいところ、弱い所などなど見比べる…
全てを理解できたわけではないけれどいろいろ見えた気がする
エンジンを触ると次なる欲求が出てくるから不思議です。
せっかくの良い題材を、この燃費を、せっかくのパワーを、レースに利用できないか
でも、自分の安易な考えに新品パーツを購入して研究等で浪費はできない
ましてや
のわがままを…
なんとか自分の知恵と知識でどうにかしてみようかと…
心臓であるピストンを交換したらかなり性格が変わるのでレーサーで使って、実績もあり耐久性も信頼できるハングアウトピストンを使えないだろうか?
現行で使っているピストンは53φで、他社のボアアップピストンは53.?なのでボアあはいける
ならばシリンダーの許容範囲は…協力会社の
㈱井上ボーリングさんにご教授をいただき
耐久性を望むならシリンダースリーブは…
安全マージンを確保するには少し足りない…少し…
じゃあ53φより小さくて現行のピストンリングはあるのだろうか?
…ピストンリングは4サイクルエンジンのかなめでどうしても信頼性のあるものを使いたい
そうすると純正品をそのまま使いたいのが本音
新規に作るには時間と浪費が…
すると現行125ccは52.4φが一杯
部品の提供は当分途切れ無くて、信頼性もあって、シリンダーの耐久性も確保できる!!
ならピストンをひと回り小さくできるのか?
現行ハングアウトピストンは軽量化の為に結構ギリで作っているが…
ノーマルヘッドに合わせた圧縮形状にしたい…
リセスもピン系も…
見つめていると結構、おおごとだけど…
何とかならないかと相談すると…
横型の利点であるシリンダー横置きが功をそうして
もう少し煮詰めることが出来そうだといううことで
国産鍛造ピストンを図面から引き直して丁度良い所に設定してみることから
プロジェクトが始まった
⇒つづく